投稿者: tekutoの記事一覧

コンクリート開発/コラボレーション

近代建築を支えてきたコンクリートはこの100年の間でセメント+粗骨材+砕骨材+水という基本の構成材料は変わらないものの、最新の技術を リサーチすると、省CO2型、リサイクル型、超高強度高耐久型など色々な開発が進んでおり、それぞれの構成材料や、配合などの研究が行われ、実用化されているもの、いないもの様々です。今回のコンクリート開発のプロジェクトは「化学する」というキーワードであるため、専門としては、構造力学、構法というよりは材 料工学の分野です。そこで最新の情報をヒアリングするために、コンクリート工学の専門家に、どのような技術が実現可能性があるのかという事を、クライアン ト、構造設計者、施工会社も含めてヒアリングに伺いました。その1時間半ほどのヒアリングの中で様々なキーワードが出てくるのですが、漠然とこの方向が良 いのではないかという事が、その場で共有されていきます。その方向性が定まった段階で、どのようなメンバーが必要かという事も自ずと見えてきます。


ぼんやりとした方向性とメンバーが見えてきた所が、ようやくプロジェクトのスタートです。そこから現実化に向けて様々なハードルが待ち受けているのですが、それをコラボレーションの力で乗り越えていきます。

 

釜石漁師のみんなの家

WS :  2013.08.21 – 24
上棟式 : 2013.08.24

アトリエ・天工人が伊東豊雄建築設計事務所と協同で設計中の「釜石漁師のみんなの家」が8/24に上棟しました。山下がレクチャーを行った際に出会った、九州大学や愛知淑徳大学の学生の皆さんもワークショップと上棟式に参加して下さり、非常に盛上がりました!

学生のほかにも、大工さん、釜石市で漁業に携わっている方や、副市長など40人近くの人が集まり餅まきを行いました。

シンプルな木造に見えますが、構造補強の為の金物を見えなくするために山下と構造家と大工さんとで試行錯誤しながら作り上げた、奥が深い建物となっています。9月28日の竣工式に向けまだまだ頑張って参りますので、引き続きよろしくお願い致します。
「釜石漁師のみんなの家」では、ワークショップに参加してくださる方を募集しています。
土壁塗りや屋根葺きなど、普段は体験できないような作業に挑戦してみませんか?
釜石の美しい自然の風景とおいしい海の幸と共に、皆様のご参加をお待ちしております。

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第四回: 「釜石漁師のみんなの家」杉皮むき+土壁塗り+杉皮葺き+バーレーンの小屋・屋根葺きワークショップ
【日時】
(9月7日(土) まつり 「釜石よいさ」)
9月8日(日)~9月16日(祝) 9時~17時

【場所】 〒026-0015 岩手県釜石市新浜町2-32-1 新浜町仮設水産組合D-2
「釜石漁師のみんなの家」建設現場

【作業内容】 杉皮むき, 杉皮葺き, 土壁塗り,左官壁塗り, 屋根パネル作成・ビス止めなど
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*興味のある方は
info@tekuto.com
まで、件名を「釜石漁師のみんなの家」としてご連絡ください。(担当:乙坂)

杉並区YAアパートメント

0823

現場では、竣工にむけて着々と仕上げ工事が進んでいます。

写真は立派な引戸の枠と屋上。

引戸は開くと居室が一体で使えるようになっています。

屋上からは新宿のビル群が見えます。

現場の皆様、暑いですが引き続きよろしくお願いします。

北区Y邸

08.23

現場では、床材が貼られ、電気配線も進んでいます。

写真はお清めに来てくれたクライアントの息子さん。

建て変わりつつある自分のお家に「あれ?すごいね!」といいながら

現場にあるものに興味津々の様子でした。

どんどん家らしくなっていくのでまた見にきて欲しいなと思います。

フローリングは木の風合いが特徴的なアカシアがよい感じです。

現場の皆様、引き続きよろしくお願いします。

コンクリートという素材について

K邸最初のブログで書いたプレゼンテーションの最後に、クライアントから新たな要望が出ました。それは「山下さんにとって何か意味のあるプロジェクトにして欲しい」という内容でした。アトリエ・天工人ではこれまで素材や構法について様々なプロジェクトを立ちあげてきました。このK邸は元々あったプロジェクトにクライアントが賛同してくれたという流れでは無く、クライアントと共にプロジェクトを作るという所から始まり、それがどのような方向に進むのかも模索しながら基本設計は進んでいました。何回目かの打合せ時にクライアントがコンクリートの質感が好きであり、建築としてパンテオンが好きであることという事が分かりました。

そこから、コンクリートについて、何か新しいものを作るというプロジェクトの骨格が見え、クライアントの職業も化学に関連しているということもあったので、「コンクリートを化学する」というテーマが見出されました。100年以上前に発見された鉄筋コンクリートは技術として近代建築の発展を大いに支えましたが、現代においても材料としてのコンクリートは基本的には大きくは変わっていません。プレキャストやプレストレストなどは天工人でもこれまで設計してきましたが、「化学する」というキーワードの下で、素材としてのコンクリートを探求するプロジェクトとともに設計が進んでいます。

R・トルソ・C

基本設計の打合せが進み、実施設計に入るための打合せをしていました。その日はとても天気が良い日の午前中で、窓の開け方を中心に打合せをしていたのですが、突然山下が一言、「敷地も近いし、天気も良いので模型を持っていきましょうか!」
ということで、事務所からすぐの敷地に模型を持って、確認に行きました。

プレゼンテーション前にも当然敷地を読み込みますが、設計が進んでから着工前にクライアントと一緒に行くことはあまりありません。たまたま敷地が近かったことと、とても良い天気で、ついつい出かけたくなったことが要因です。

打合せが終わり、駅に向かう途中で、良い時間だったので、昼食を取ることにしました。そこで見つけたのが、魚の干物を扱う定食屋さんです。山下曰く「この現場には必ず午前中に来ることにして、毎回ここでお昼を食べよう」というくらい、おいしい魚を頂きました。

色々な現場に行きますが、近くでおいしいものが食べられるのも楽しみの一つです。

釜石漁師のみんなの家

2013.08.02 – 03

杉皮むきワークショップ
2日間、釜石市でたくさんの学生・社会人ボランティアの方々にご協力頂き、屋根の仕上げに用いる杉皮を丸太から手作業でむくワークショップを行いました。梅雨模様が続いていた釜石市でしたが、この2日間は晴天に恵まれ、計30人で70㎡もの杉皮をむくことができました。
8月・9月はは建て方、土壁塗り、家具製作ワークショップを予定しております。
興味のある方は、以下までご連絡下さい。
info@tekuto.com (担当:乙坂)

日程は以下です。

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第二回: 「釜石漁師のみんなの家」建方ワークショップ
【日時】 8月21日(水) 9時~17時
8月22日(木) 9時~17時
8月23日(金) 9時~17時

【場所】 〒026-0015 岩手県釜石市新浜町2-32-1 新浜町仮設水産組合D-2
「釜石漁師のみんなの家」建設現場

【作業内容】 「漁師のみんなの家」建方のお手伝い(資材運搬など),「バーレーンの漁師小屋」組立のお手伝い
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第三回: 「釜石漁師のみんなの家」杉皮むき+家具製作ワークショップ
【日時】 8月24日(土) 9時~16時
16時~ 上棟式+バーベキューパーティー!
8月25日(日) 予備日

【場所】 〒026-0015 岩手県釜石市新浜町2-32-1 新浜町仮設水産組合D-2
「釜石漁師のみんなの家」建設現場

【作業内容】 屋根の材料に使う杉皮むき,内部に置く家具製作
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第四回: 「釜石漁師のみんなの家」杉皮葺き+土壁ワークショップ
【日時】 9月8日(日) 9時~17時
9月9日(月) 9時~17時

【場所】 〒026-0015 岩手県釜石市新浜町2-32-1 新浜町仮設水産組合D-2
「釜石漁師のみんなの家」建設現場

【作業内容】 屋根の杉皮葺き,土壁の下地塗り
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第五回: 「釜石漁師のみんなの家」土壁ワークショップ
【日時】 9月14日(土) 9時~17時
9月15日(日) 9時~17時
9月16日(祝) 9時~17時

【場所】 〒026-0015 岩手県釜石市新浜町2-32-1 新浜町仮設水産組合D-2
「釜石漁師のみんなの家」建設現場

【作業内容】 土壁塗り,左官壁塗り
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皆様のご参加をお待ちしております!
引き続きよろしくお願い致します。

釜石漁師のみんなの家 facebookページ:
https://www.facebook.com/kamaishiryoushi

建て方&お清め

本日建て方を朝から始め、夕方には無事終了いたしました。一日で躯体が組み上げられ、建物のボリュームと空間が建ち現れるところは、建築の中でとても重要な過程で迫力ある瞬間の連続でした。
その後、クライアントさん、内田産業さん、大工さんとともにお清めを行い、お神酒・お米・お塩を建物四隅に撒き、クライアントご家族と関係者一同で工事の安全を祈願しました。
まだまだ暑い日々が続く現場ですが、引き続き宜しくお願い致します。

R・トルソ・C

プレゼンテーション後の基本設計では、多面体のボリュームをカットするというコンセプトに沿って、ボリュームのスタディを繰り返しました。クライアントは弊社設計のマグリッツを気に入っていたのですが、形としては同じく角地に建つチカニウマルコウブツに近いイメージです。光の入り方や、角地での存在感など、一つ一つの要素の大枠を、まずは1/100の模型で検討し、その中からいくつかの方向性について1/50の模型で詳細に検討を進めました。

多摩市A邸

2013.07.13-14 オープンハウス開催

先日、2月に着工した多摩市A邸も無事竣工することが出来ました。見学会へのご来場、ありがとうございます。

建物形体はシンプルながらも、キッチン、浴室、テラス・・とこだわり、クライアントさんと一緒に作り上げました。クライアントさんをはじめ、関係者の皆様ありがとうございました。

出来上がったばかりのお家で、お子様が無邪気にスイッチやサッシをいじったり・・喜んで頂けたようで大変嬉しく感じました。これから、新しいこの住宅ですくすく育って頂ければなによりです。ありがとうございました。

港区S邸

2013.7.10 家具の造作中

梅雨も明けて現場も暑くなってきました。大工さんはじめ、みなさん汗だくになりながら頑張っていただいています。

今回の物件は浴室も造作です。タイルの下地のモルタルが塗られました。近隣が差し迫るほどの狭小敷地ではありますが、ポイントで取っている開口から光が降り注ぎ、明るい洗面室・浴室になりそうです。

造作家具も製作に入り始めました。写真に写っている長いカウンターは、エボニーのシャチ柄の突板を使用しています。出来上がりが楽しみです。

竣工まで、残すところ1ヶ月となりました!現場のみなさん、熱中症には気をつけてくださいね。引き続き宜しくお願いいたします。

R・トルソ・C

アトリエ・天工人では、初回のプレゼンテーションをする際に、いくつかの方法がありますが、今回のK邸では、2案を1/50の模型と図面でプレゼンテーションするという方法を取りました。その理由は、敷地の状況、クライアントの要望、イメージなど、色々な条件がありますが、大きな方向性をどちらにするかという計画を進めるに当たって一番大事な点を共有するためです。2案の方向性は、1:角地に建つという事で多面体ボリュームを配置し、それをカットするような窓の取り方という方向性、2:マッシブな四角いボリームを敷地に置き、丁寧に開口や断面を作り込んでいくという2つでした。結論としては、1の方向性になったので、基本設計の段階でさらにスタディを重ねていく事になります。