2016年 WAN Concrete Award

R・トルソ・C2016年 WAN Concrete Award の最終選考6作品に残りました。

WAN Award は、世界72か国が参加し、エントリー総数は1300を超える最も規模の大きい建築賞です。
R・トルソ・C
 はその中のコンクリート建築部門で最終選考に残りました。
2016年WANコンクリート賞を受賞したのは、CKK “JORDANKI” (Menis Arquitectos, SLP) および Salas de lectura, Tepic, Mexico (Fernanda Canales) の2作品。

コンクリート建築部門の審査員を務めたのは下記の4名でした。
・ 新居千秋 氏 (株式会社 新居千秋都市建築設計 代表取締役)
・ Jason Parker 氏 (Make Architects 共同経営者)
・ Elaine Toogood 氏 (The Concrete Center シニアアーキテクト)
・ Simon Anson 氏 (Arup アソシエイト)

”最終選考作品はどれも異なるクオリティを持ち、かつコンクリート使用の素晴らしい事例であるため、一つに絞ることはとても困難だった。”

選考された作品は受賞した作品を含め、それぞれ市庁舎・図書館・コンサートホールなど大規模な施設や公共施設などで、個人住宅はR・トルソ・C のみ。これらの中でR・トルソ・C は健闘し、高い評価を受けました。

残念ながら受賞には至りませんでしたが、最終選考に残ったことはアトリエ・天工人 代表山下の建築を通して環境を考える想いを後押しする結果となりました。以下、審査員による R・トルソ・C への評価コメントをご紹介します。

<R・トルソ・C の評価>
東京の中心に位置するこの住宅は、敷地面積が66㎡と小さい。クライアントの最初の要望は「コンクリートで内外部を包み込み、挑戦的であり、環境的であってほしい」であった。
これに対し天工人は、日本列島の南端にある鹿児島県の火砕流堆積物「シラス」を利用することに決めた。「環境型境型シラスコンクリート」は、砂の60%以上をシラスに変更する事が可能で、調湿、消臭効果が期待できる。建物のコーナーが大きく欠き取られ、それが窓となり空や外部への視界をこの都心の小さな敷地に提供している。

Simon Anson 氏はデザインによって提供される内部空間の広がりに感嘆し、このようにコメントをした。「とても美しい住宅だ。光と空間を探求し、とても多くの性質を兼ね備えている。」

Jason Parker 氏もそれに同意し、次のコメントを残し評価した。「この建築が周辺との関係性の中で佇まうその出で立ちが好きだ。またヴォリュームが彫刻のようにも見えて、とても興味深い。コンクリートがその空間を全て包み込んでいる。」

山下のコメント
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 20161104_wan_concreteaward_3 R-Torso-C House by Atelier Tekuto
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