Boundary House/ バウンダリー・ハウス

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The way of making diverse boundaries
/ 多様性のある境界のつくり方 1

現代的で新しい中間領域を創り出すために、数々のスタディを重ね、下記の5つの手法を編み出しました。
1.迷路のような空間
2.16のトップライト
3.内外とも同じ植栽
4.内外同じ床仕上げ
5.内外似た壁仕上げ

1.迷路のような空間: 同等の面積の内部と外部を入り組ませることで、各所で様々な境界のあり方を出現さえることができます。
結果的に、部屋がそのまま通り道になったり、廊下が膨らんで居場所になったり、迷路のような平面が生まれました。

In order to create new and modern spaces, we have repeated the studies and derived 5 techniques.
1. A labyrinth‐like space; Mixing of the external and internal spaces. Each of the spaces occupy equivalent floor areas

 

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The way of making diverse boundaries
/ 多様性のある境界のつくり方 2

2.16のトップライト: 同じディテールで、ガラスの有無で内外を表現。

天井/屋根の随所に、16カ所のトップライトを設けました(ます)。あるところにはガラスが入り、あるところは四角い穴が開いているだけで、下から見上げたときにはいずれも同じような見え方となるよう、ディテールを工夫しました。
外部では、雨や風が抜ける四角穴となり、内部空間の天井では、雨粒がたまり、波紋を描く四角い面となります。

2. 16 Skylights: Sharing the same detail, skylights with glass occurs over internal spaces. The skylights without glass occurs over external spaces.

 

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The way of making diverse boundaries
/ 多様性のある境界のつくり方 3

3.内外とも同じ植栽: 内外共に育つ「南天」を鉢植えにし、移動可能。

植栽・造園の面でも、内外の差を同じようにしたいと考えました。ふんだんに開けたトップライトからは、明るい天空光がいたるところにふりそそぎます。樹○は、内外いずれでも育つ「ナンテン」としました。

3. Same vegetation inside and out: Placing of movable pots with vegetation that can be grown both inside and outside.

 

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The way of making diverse boundaries
/ 多様性のある境界のつくり方 4

4.内外同じ床仕上げ: 「人研ぎ」はマットであり、奥深い白色を持つ。

床の仕上げにもこだわりました。
日本の伝統的空間要素のひとつである「土間」を参照しつつ、明るくかつ深みのある素材を吟味しました。
その結果、内部・外部の床はともに同じ、石と左官素材を人の手で研ぎ出す「人研ぎテラゾー」としました。

(室内の床には、温水式床暖房を仕込んであります。)

4. Same floor finish inside and out: The same dull polish finish terrazzo floor internally and externally.

 

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The way of making diverse boundaries
/ 多様性のある境界のつくり方 5

5.内外似た壁仕上げ: 外部は焼杉磨き張り、内部は弁柄入り柿渋仕上。

壁の仕上げも、内部と外部が連続するような質感を求めました。しかし、内部と外部で要求される性質は全く異なります。そのため、外部には杉板を焼いたうえで磨き上げたもの、内部はレッドウッドに弁柄(ベンガラ)を混ぜた柿渋を塗ったものを仕上げ材とすることになりました。
焼杉、弁柄、柿渋、いずれも、日本古来から使われてきた伝統的な素材です。

5. Similar wall finish inside and out: The external wall is burnt cedar shiny finish. The internal wall is persimmon extracted red iron oxide finish.

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