この住宅は東京都内から電車で30分ほどの駅の近くにある住宅密集地に位置し、細長いコンパクトな敷地(52㎡)に建っています。一級建築士であるクライアントのご要望に沿い、ムダのない最小限な住まいを実現するために、クライアント、設計者、構造家、施工者がコラボレートし、最小限の家=「ミニマム・ハウス」のあり方を一緒に考え、検討を重ねて出来上がりました。
この住宅でデザインの主眼となったのは、床のあり方です。シンプルな鉄骨造のフレームの上に床組みをつくり、木でできたソリッドな床パネルとアクリルの透明な床パネルの2種類を用意し、それを置くだけの容易な設置方法としました。透明・不透明の床を自由に動かすことで、生活の変化に伴い、それぞれの過ごす場所や空間の使い方を変えられ、家族とともに変化し進化し続ける住宅が実現しました。
竣工 | 2002 |
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所在地 | 埼玉県与野市 |
建築用途 | 専用住宅 |
敷地面積 | 52.46㎡(15.8坪) |
建築面積 | 26.73㎡(8.1坪) |
延床面積 | 83.59㎡(25.2坪)※法定 |
構造 | 鉄骨造 |
階数 | 4階建 |
意匠設計 | 山下保博+原口慎治/アトリエ・天工人 |
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構造設計 | 池田昌弘+大野博史+横尾真/MIAS |
施工管理 | 松岡茂樹+内村伸一/ホームビルダー |
写真撮影 | 吉田誠 |