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モノクリニック

―多様性のある中間領域の面―
東京は、交通の利便性が土地の価格を決め、建物より土地の単価が2~3倍高い。そのため、平均的な収入の人々は狭い土地しか買えない。一方で昔から 日本人は、自然を愛し、自然と上手く調和してきた。地震や台風や日光の脅威を和らげるために設けた「縁側」、「軒下」、「土間」の中間領域が自然を愛でる 場所ともなり、「多様性のある中間領域」となっていた。都市型の狭い敷地に、この多様性のある中間領域を持ち込むために、平面的な操作ではなく断面的な操 作により「東京の空の切り取り方」のスタディーを10年前から行っている。
この「モノクリニック」のトップライトは、大きな変形した四角形の開口と、その中にある正四角形の面と、そのまた中にある正四角形の開口で出来てい る。それぞれの大きさは、ペアガラスの技術的な製作範囲から決められている。内部にいる人の視線が、外側の変形した開口から無限の空へつながり外部に意識 を解放させる。その内側の不透明な四角の面が視線を止めることで内部を意識させ、真ん中の四角の開口が外部とつながると同時に、ピクチャーウインドーであ ることが内部も意識させる。このトップライト全体が、平面的に3つの四角形を持つことで「多様性のある中間領域的な面」として機能している。

掲載雑誌

現代日本の建築 Vol.5 (ART BOX JAPAN)

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竣工2012/09
所在地東京都世田谷区
建築用途賃貸併用住宅
敷地面積85.92㎡(25.99坪)
建築面積42.61㎡(12.88坪)
延床面積90.82㎡(27.47坪)
構造RC造
階数地上2階
意匠設計山下保博+石井あずさ/アトリエ・天工人
構造設計佐藤淳+福島佳浩/佐藤淳構造設計事務所
施工管理内田嘉哉+柴崎勝/内田産業
写真撮影SOBAJIMA, Toshihiro

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