復興支援 Disaster Recovery Support

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宮城県南三陸町歌津迎賓館「鍵」プロジェクト

南三陸町・歌津では地域住民が集まる場所が必要とされていました。

私たちが提案したのは、1m程地面を掘り、その掘り出した土を材料として利用し、内壁を土ブロックにするというものでした。私たちが現地での制作・指導を行い、栃木の有志団体“チーム日光”が中心となり、多くのボランティアの方々と建設を進めていきました。

現地の土を使った土ブロックは住民の方々にも興味を持って頂く事が多く、また土ブロックで仕上げることでより多くの方々に親しまれる集会場として完成しました。

 

宮城県牡鹿郡女川町「おちゃっこクラブ」プロジェクト

女川町の町立病院の敷地内に、「おちゃっこクラブ」という交流のためのカフェが建てられました。

軽飲食料を提供しているほか、施設内には女川町のお祭りの写真や獅子舞などが飾られており、地域の文化を伝える役割を担っています。

「おちゃっこクラブ」では、土ブロックの技術を利用し女川の土を用いて土のタイルを製作しました。女川で採集した土は赤みをもっているのが特徴です。土のタイルには、製作に関わって頂いた方によってメッセージを記したものもあり、それらは身近なものを展示するための棚や壁面に使用されることになりました。

 

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宮城県南三陸町の備蓄倉庫

戸倉地区内の西戸という集落は、海抜が低く、広い範囲で津波の被害を受けました。もともと農業が盛んであった西戸では耕作地が多く、それらも津波の被害を受けたと聞きました。十数戸の仮設住宅が建てられている場所も元々は畑として利用されていたそうで、滞在中も仮設周辺の畑で住人の方々が働いている姿を目にしました。

西戸にて塩害を受け耕作等に使えなくなってしまった土を建築の材料として土の倉庫の建設を進めました。施工の間、アトリエ・天工人のスタッフは地元の住民、企業や大勢のボランティアの方たちとワークショップを行いました。

避難所に住む多くの方たちも我々のワークショップに参加してくださいました。自分達の手で土ブロックをつくり、ひとつひとつ積んで建築をつくりました。

 

移築、増改築が可能な建築システム

津波の被害を受けた東北地方太平洋地域は建築をつくることができずにいました。また、阪神淡路大震災での復興支援の経験から、従来の応急仮設住宅は無味乾燥な外観及び内部空間のしつらえや解体後の処分などの問題点があることを知っていました。

圧倒的に仮設住宅が不足している中で、建築のカテゴリーに入らずフレキシブルな機能をもった移動可能な空間を提供しようと、トレーラーハウスをもとに開発する“笑顔の再生「モバイル・すまいる」プロジェクト”を立ち上げました。

 

モバイル・すまいる

常設住宅をつくるシステムを持つ NPO 法人 N・C・S と、移動を可能にするシステムを持つトレーラー ハウス協会が一体となって、被災者に住宅を供給しました。
移動する時は車両であり、仮設建築としても利用できます。その後、基礎を作り、その上にアンカーをすれば30年以上使える建築にもなり、ゴミを出さない環境型の支援プロジェクトでもあります。基本的には仮設住宅や復興住宅として使用しますが、その他の機能として移動図書館、集会所、店舗等、様々な用途に対応可能な車両であり、建築です。

 

 

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