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世田谷区Hアパートメント

順調に外壁のガルバリウムサイディング工事が進み、造作SDとシャッターも取り付きました。2住戸からなる長屋ですが、一住戸がガレージハウス、もう一住戸も自転車が楽に入る土間があります。自転車が簡単に入る大きさの玄関ドアは幅も大きく、重量感もありますが、スムーズに動いていました。2階のサッシ+造作フィックス窓の組合せによる出窓も、ガラスが入るのを待つばかりです。今後は外部が固まったので内部の仕上げ工事に取り掛かり、11月初旬には足場が解体されます。

宮城県南三陸町戸倉西戸

震災から一年半以上たった今も南三陸町では重機による瓦礫の撤去が続いています。同じ被災地でも地域ごとに復旧の速度は異なるようです。南三陸町は関東以南からのアクセスが悪く、同じ宮城県内の石巻、女川と比べボランティア参加者も少ないとのことで、復旧の進行にも影響があったかと考えられます。そのため南三陸町のボランティアセンターでは、今も瓦礫撤去の人手を募集している状況です。更に最近では、漁業支援や地域の子供を対象としたワークショッププログラム等のニーズが高まっているようです。

戸倉地区では町内の瓦礫を処理するための大規模な災害廃棄物処理場の建設が進められていました。各地域の一次仮置場の瓦礫が運び込まれているようです。

戸倉地区内の西戸という地域は、海抜が低く、広い範囲で津波の被害を受けました。もともと農業が盛んであった西戸では耕作地が多く、それらも津波の被害を受けたと聞きました。十数戸の仮設住宅が建てられている場所も元々は畑として利用されていたそうで、滞在中も仮設周辺の畑で住人の方々が働いている姿を目にしました。

現在、アトリエ・天工人では、西戸にて塩害を受け耕作等に使えなくなってしまった土を建築の材料として土の倉庫の建設を進めています。

世田谷区Hアパートメント

外部回りの工事が順調に進んでいます。建物裏手からガルバリウムサイディング工事が進んでいるため、足場の養生ネットが巻き取られ、外観のイメージが確認できます。写真の状態は、下地の透湿防水シートと通気胴縁の状態ですが、外観のポイントとなる出窓が良く分かります。屋根工事も瓦棒の下地まで進み、軒先部分の板金平貼りは施工が終わっている状態です。

渋谷区F邸

2012.10.05 配筋検査

本日、構造設計者と地下、基礎まわりの配筋検査を行ってきました。
建物の基礎となる重要な部分なので、しっかりとチェックします。
写真は、コンベックスを当てて配筋ピッチを確認しているところです。

少し配筋量が少ない部分を指摘し、修正して頂きましたが、
大きな問題もなく、現場はコンクリート打設の工程に進みます。

 

世田谷区Hアパートメント

工事は着々と進行し、断熱材の吹付けが終わりました。現場発砲の断熱材は断熱性能だけでは無く、気密性、耐久性も高いのですが、施工後に剥がしてしまうと効果が半減してしまうため、それまでに電気配線、換気スリーブなど事前にチェックをする事が肝心です。
現場では鉄骨屋さんと打合せを行い、採寸をしています。内部のボードも順々に施工され、階段の下地も作られています。

渋谷区F邸

2012.09.14 遣り方確認

遣り方確認を行ってきました。

敷地内での建物の位置や高さを決定する大切な確認です。
敷地境界からの離れや、各通り芯、建物の対角線の寸法など確認してきました。

工務店、鳶の方が精度よく行っていただき、大きな問題もありませんでした。
引き続き地下の工事に進んでいきます。

宮城県女川町「おちゃっこクラブ」

女川町の町立病院の敷地内に、震災後に建てられた「おちゃっこクラブ」という施設があります。

軽飲食料を提供しているほか、施設内には女川町のお祭りの写真や獅子舞などが飾られており、地域の文化を伝える役割を担っているようにも感じられます。

おちゃっこクラブにて、土ブロックの技術を利用し女川の土を用いて土のタイルを製作しました。女川で採集した土は赤みをもっているのが特徴です。土のタイルには、製作に関わって頂いた方によってメッセージを記したものもあり、それらは獅子舞を展示するための棚や壁面に使用しています。おちゃっこクラブを利用される方々に女川町の文化・地域性を伝える手助けとなればと願っております。

北区S邸

2012.9.1 外壁確認

本日外壁確認に行ってきました。足場がはずれる前に、外壁に傷がないか、一通りチェックします。ブルーのネットもはずれ、建物の姿を認識出来るようになりました。黒色の外観がより存在感を引き立てているように感じます。

オープンハウスまで残り2週間となりました。ラストスパート宜しくお願いいたします。

◇9月15-16日 11:00-16:00 開催 ぜひご予約ください

この住宅は二つの特徴を持っています。1つは、周囲に公園や緑が沢山あるということ、二つ目は変形した敷地であることです。この土地の条件を読み解き、クライアントの要望を受けて、外観および内観のヴォリュームが決定しました。
厳密な構造計算が可能にした、柱のない軒下空間となる駐車場とリビングから連続する半屋外のバルコニーが見所です。

世田谷区Hアパートメント

お盆前には手刻みの梁もかかり、外部・内部ともに下地の工事が進み、サッシも取り付きました。本日の現場定例では、外部回りの屋根・板金、造作SD、シャッターなどの打合せを行いました。
外部回りを先に固めないと、内部の工事にスムーズに進めないので、早めのタイミングでの打合せ・承認が肝心です。

北区S邸

2012.08.21 現場確認

お盆休み後の現場確認です。

大工さんの頑張りにより、階段が完成していました。段板、蹴込みすべて、床と同一のフローリングを使用しています。そのため、フロアーとのつながりを感じることができます。

ほぼ全てのフロアのボードが貼り終えられていました。クライアント、監督、大工さんと細かい寸法や仕様など幾度も打ち合わせを重ねたテレビ台も出来上がっています。あとは、建具が取り付けられ、塗装されます。他にも造作家具関係が続々と出来上がっています。

5月から着工したこの住宅も竣工まで残り1ヶ月となりました。ラスト一ヶ月、監督、大工さんを始め、皆様宜しくお願いいたします。9月15日(土)に完成見学会を行います。ぜひお越し下さい。

渋谷区F邸

渋谷区笹塚駅から徒歩1分程度の敷地に戸建住宅が着工します。
地上3階地下1階の戸建住宅で、1坪の中庭を囲むように、
スキップフロア形式で床を積層させた計画です。

8/8の晴天の中、地鎮祭を行いました。
1月末の竣工まで、宜しくお願い致します。

気仙地方/気仙大工/古民家

色々な機会に震災後の東北を訪れますが、文化財指定されない一般の古民家や蔵が地震や津波の被害を受けながらも残っている姿を目にします。震災前から高齢化・人口減少の影響で、解体・焼却が進んでいたかもしれませんが、震災をきっかけにそれが加速する可能性が高まっていると考えられます。
アトリエ・天工人では島根県を中心に古民家プロジェクトを進めてきましたが、震災後の東北地方についても、現状では手付かずと考えられる基礎調査から始めました。文化財指定されている様な伝統的建造物だけではなく、その地域では一般的な古民家群も、文化・風景を形成する重要な要素です。地域特有の材料や技術を基に作られている古民家群を将来に残していく事が、これからの街づくりや地域の人にとって意味のある事であると考えています。

東北には、気仙大工と呼ばれる独特の木造建築文化があります。神社仏閣や建具、装飾まで作る大工集団が民家まで作ります。約30年前に行った実測調査に参加されていた芝浦工業大学の伊東教授と共に、当時の調査地である陸前高田市気仙町今泉、矢作町的場へ行きました。


今泉は雁行する東浜街道沿いに気仙大工による建物が並ぶ地区だったのですが、今回の津波被害によりほとんどの建物が被害を受けました。

ある名家の立派な住宅があった場所付近では、テントの中に古材が保管され、基礎石も集められています。気仙大工研究所の平山氏によると、価値のある気仙大工の仕事であるが、そのまま組み直すのは難しいのではないかとの事です。

今泉の高台に建つ神社に気仙大工の技術の高さが見て取れました。


矢作町的場は津波の被害が無く、30年以上前の調査から大きな変化も無く、豊かな山村風景が広がっていました。当時調査をした何軒かのお宅では、代替わりをしており、今後の維持が大変だというお話を伺いました。
大工とは関係無いかもしれませんが、屋根の瓦が表札の代わりになっていたり、棟が瓦の透かし積みとなっているという特徴のある住宅が多くありました。

次回は気仙大工による木造技術の紹介をしていきます。